タイトル

平成二十六年三月三十日

大 賞

 春光を振りこぼしつつ菜を洗ふ
江東区 観音堂松雄 様

荒川区長賞

 春障子外して母の柩出す
北区 小竿和子 様

東京都俳句連盟賞

 春障子開ければ母のゐるやうな
埼玉県 加藤禎子 様

坊城俊樹 講師賞
 
 人も鳥もうすく濁りて涅槃西風
千葉県 田口満代子 様

素盞雄神社賞

 母とそのまた母もゐて雛飾る
港区 織本美鈴 様

入選作品

 五位 膨らんで水車へ急ぐ春の水
静岡県  髙杉光昭 様

 六位 まつすぐに手を伸べ卒業証書受く
台東区 横山瑞枝 様

 七位 纜を投げて朧を確かむる
あきる野市 木下蘇陽 様

 八位 足なげて畳うれしき花疲れ
三重県 宮本錦 様

 位 暫くは雛にあづけし一間かな
栃木県 平野暢行 様

 位 抜け道は荷風の匂ひ花の土手
足立区 村上紗知 様

 十一位  卒業歌起立の肩の傾ぎかな
荒川区 三嶋重信 様

 十二位  人去りしあとさんざめく雛の寺
杉並区 奥住士朗 様

 十三位  少年に雛のうす闇はずかしき
千葉県 高木一惠 様

 十四位  春田打つ夫に早目の風呂を焚く
茨城県 町田和義 様

 十五位  地に死者や海に生者や桜貝
神奈川県 木村亮 様

 十六位  乳足りて眠い子重しあたたかし
岐阜県 清水登美子 様

 十七位  初蝶や来るかも知れぬ大津波
荒川区 大房まさし 様

 十八位  紙の雛誉めて院長回診す
目黒区 鈴木燕童 様

 十九位  土筆野に屈み線量計りをり
葛飾区 大熊吉春 様

 二十位  花降るはあまたの人の過ぎ行くなり
荒川区 松田邦子 様

 二十一位 山の名を息子に貰ひ春田打つ
埼玉県 波切虹洋 様

 二十二位 大寺の鴟尾より上る春の月
練馬区 氏家頼一 様

 二十三位 十ほどの蕗の薹摘み遅れけり
岡山県 猶原茂 様

 二十四位 微笑みの稚に敵なし雛まつり
江戸川区 吉沢春雪 様

 二十五位 猫柳持つ子乗り来る荒川線
埼玉県 田中正隆 様

 二十六位 さらはるるやうに人逝き冴返る
世田谷区 綱島清 様

 二十七位 春昼のとろけそうなる嬰抱けり
足立区 鈴木サキ子 様

 二十八位 桜ごと家屋と土地を売り払ふ
宮城県 関根通紀 様

 二十九位 雛壇の今も変らぬ序列かな
千葉県 榎本静江 様

 三十位  打寄せる芥に春を惜しみけり
埼玉県 新井竜才 様



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